2010年1月27日 (水)

改革者の種類

【「日本的NPB」の探求・15】
 改革者の種類

球界に注目している隙に、相撲界で改革の狼煙があがりました。貴乃花親方を中心としたグループによる一連の動きにより、無風状態が続いてきた理事選の行方が混沌としてきました。

正直、角界の内実がどうなっているかは外部から窺い知ることはできませんから、うかつにどちらを応援しているとは言えないと思っています。
ただ、一門への裏切りを防ぐため、投票直前に立会人に用紙を見せようかとか、カタカナ投票等暗号を使えないかといった手が検討されているらしいこと。この動きに対して文科省がストップをかけた等一連の動きに対しては、一門側が既得権益を守るために汲々としている印象しか与えないだろうになあとは感じます。
さらに政界と同じく大事な時期にここぞとばかり出てくるスキャンダルに至っては「ホントに不思議だなあ」としか言えませんしw、いざという時のため、普段は見て見ぬふりをしているのだろうと考えますと苦笑せざるをえませんけれども。

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2010年1月16日 (土)

「常識が変わる」時

【「日本的NPB」の探求・14】
 「常識が変わる」時

時には長~い目で物事を見てみるということも有益なのかもしれません。
私の大好きなNPB。ON擁する巨人を中心に、限りなく低かった職業野球の地位を国民的スポーツにまで押し上げた時代。彼らが現役を去ると共に、ドラフトの効果もあって他球団の力が上昇、「戦力均衡」が現実味を増してきた時代。「反巨人」の流れに抗うかのごとく、巨人、いえ読売が演じた数々の横暴、それに盲従せざるを得なかった他球団という構図。徐々に、しかし確実に増えてきた「地域密着」の流れ。
ひとつひとつを見ても様々なことを感じるのだけれど、大きな目で見れば今だNPBは「ON・巨人時代」の次時代の旗色を明確にはしていない。ここ数十年はそれを生み出すために膿を出し切ったり、試行錯誤を重ねたりといった時間であったと見なすこともできます。今を生きる我々にとってはひとつひとつのニュースが大きな出来事なのだけれど、後世の人々にとっては、「混乱期」という大きなくくりで今の時代を見ることになる可能性もあるのだよなあ…そんなふうに考えたりしています。

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2010年1月15日 (金)

GWS…問われるのは交渉力

【「日本的NPB」の探求・13】
GWS…問われるのは交渉力

日米コミッショナー会談の席上、グローバル・ワールドシリーズ(実に大きな名称ですw)が話題にあがったことには驚きました。過去記事でリアル・ワールドシリーズの実現を願ってきた私にすれば、飛び上がるほど喜ばしい知らせのはず。ところがどうしても手放しで喜ぶ気にはなれない、むしろ不安の方が大きいというのが正直な気持ちでした。自分でも不思議だったその理由を考えてみたいと思います。

セリグ私案
第一点が、MLBコミッショナー・セリグ氏の残り任期が短いこと。さらにこれまでに見られた氏の発想の独特さwがあげられます。任期が切れた後、第三回WBCは本当に存在するのかという噂が存在することから考えても、今回の提案に永続性が含まれているかは現段階では不透明です。そのうえ各球団や選手会と共同歩調をあわせるだけでも相当な困難が伴います。NPBとは比べものにならない権限を持つMLBコミッショナーとはいえ、残された時間でこれを解決できるのか。その手腕に注目です。

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2010年1月14日 (木)

既得権益

【「日本的NPB」の探求・12】
 既得権益

「既得権益」を辞書で調べてみますと、
「国や地域・組織などが、法的根拠に基づき、以前から獲得している権利と利益」
とあります。ファンの方々の球界改革についての議論では、最大の障壁であるかのように語られることも多いこの「既得権益(既得権)」について考えてみます。

現代とは違う寺社の姿
日本の歴史上、大きな既得権益を有した代表として、鎌倉~室町・戦国期の「寺社」があげられます。彼らが君臨した室町時代後期は戦国時代と呼ばれます。「乱世」…足利将軍の権威が失墜、皆が武器を持ち、文字通り弱肉強食の様相を呈した時代。幕府、警察機構はまるであてにならず、自分の財産は自分で守ることが求められました。当然、寺社も例外ではありません。僧兵(弁慶の容貌を想像していただければよいでしょうか)という武装した兵士を有していました。今日、私たちが想像する僧侶とは全く違っていたことをまずおさえておく必要があります。

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2010年1月 9日 (土)

落合竜を恐れる理由

【「日本的NPB」の探求・11】
 落合竜を恐れる理由

パ・リーグの隆盛に刺激された訳でもないのでしょうが、今オフはセ・リーグ球団のチーム作りが例年以上に意欲的に行われている印象があります。
ここ数年の巨人同様、補強と育成のバランスを考え始めた阪神。資金力に恵まれているだけに、方向性が定まったらその効果が小さくないことは間違いないでしょう。
走る野球で躍進したヤクルトは、終盤痛感した層の薄さを克服できるか。
新監督を迎えた広島。育成球団を支えてきた猛練習復活の効果が期待されます。反対に、練習過多で故障者続出だったシーズンもありました。野村監督のこのあたりのさじ加減が注目されます。
尾花監督を迎えた横浜。球団も重い腰をあげ、積極的な補強が最も目立つオフとなりました。指揮官が打ち出した明確な方向性に選手たちが「のってくるか」。うまくはまった時が楽しみです。
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2010年1月 6日 (水)

日本流・自然への向き合い方

【「日本的NPB」の探求・10】
日本流・自然への向き合い方

和を基本精神とし、隣人と家族にも似た感情をもって支え合って暮らしてきた日本人。
貪欲な好奇心を持ち、内外の文化を貪欲に消化、再生産してきた日本人。
先生方によると、こうした考え方が生まれ、定着してきた理由として、
・日本が農耕(稲作)社会=共同作業の社会だったこと
・四方を海に囲まれた島国=逃げ場のない立地条件
などがあげられており、ここまでそれを見てきました。
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2010年1月 1日 (金)

09球界私的覚書

■2009年球界 私的覚えがき■

[10位]独立リーグの苦闘
先発組の四国九州、北信越に続き、関西独立、ジャパン・フューチャー、女子プロ野球、さらに北海道にも設立の噂ありと、独立リーグの存在がクローズアップされた一年でした。が、暗い話題で注目されるケースの方が圧倒的に多かったのはいささか残念。個人的には今後の球界において必要な存在だと思いますのでうまくいってほしい。観客数70数名なんていう報道がなされたリーグもありました。定着までの数年間はそれでも選手に年俸が保証できる。NPB選手と、あるいは社会人所属選手と比べても、選手の立場は非常に弱く不安定なだけに、経営陣にはそれぐらいの慎重さと責任感を求めたいと感じます。
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2009年12月25日 (金)

信仰に見る日本人の寛容さ

【「日本的NPB」の探求・9】
 信仰に見る日本人の寛容さ

あわせた訳ではないのだけれど、クリスマスに大晦日、お正月と「日本人の宗教に対する寛容さw」を特に実感する季節となりました(笑)。せっかく歴史に関連づけたシリーズを続けていますので、これについても触れてみたいと思います。

さっそくですが、日本全体の宗教人口は1.8億人を超えるそうです。実人口の1.5倍(笑)。相当数の人が複数の信者である計算になりますから、相当に広い懐を持ち合わせていることは間違いありません。
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2009年12月23日 (水)

「触発」する外来文化

【「日本的NPB」の探求・8】
「触発」する外来文化

海に囲まれて暮らす日本人が「うまみ」を感じ取る味覚を獲得できた理由は、生きのびる糧を見つけるために、未知の物でもまずは受け入れて試してみる命がけの好奇心、柔軟性にありました。それは当時そう多かったはずはない外国文化に対しても同じだったのでしょうか。

日本人の好む野菜の煮物を例にとりますと、
 ・北方のシベリアから満州経由で来たコンニャク
 ・南中国から来たレンコン、人参
 ・南方からきた里芋
 ・日本人しか食べないゴボウ
 ・アジア照葉樹林帯の発酵文化がもたらした醤油で味つけ
となり、一枚の皿の中に、いくつもの「外からの文化を受け入れてきた歴史」がつまっていることが分かります。
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2009年12月20日 (日)

「貪欲な食」が見出したもの

【「日本的NPB」の探求・7】
 「貪欲な食」が見出したもの

こと食に関しては、我々日本人は貪欲である。悪く言えば実に節操というものを知らない雑食民族、それが日本人である。
樋口先生はそう指摘しています。日本料理にとどまらず、中国、フランス、イタリア。さらにはロシア、インド、メキシコ…日本国内で食べられない料理はない今日を思えば、それは当たっているようです。

その理由のひとつとして、ここでも「海の影響」があげられます。海は異民族の侵入を妨げてくれると同時に、日本人が外に出て行くことも許さなかった。つまり、徹底した自給自足。現代に生きる私たちには想像しにくい状況です。
そうした環境は人間をどう変えるのか。国内から入ってくるもの、たまに外から流れ着くもの問わず、とにかく何でも利用して生き抜こう、まずは一度試してみようかという、生存をかけた強い好奇心がわき起こったのではないか、と先生は推察しておられます。

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2009年12月18日 (金)

年俸の構成要素

【「日本的NPB」の探求・6】
 年俸の構成要素

移籍と共に、契約更改も今がピーク。MLBからは5億、10億、15億といった景気の良いニュースも聞こえてきます。NPBの選手たちの適正年俸はどれ位かという問題はさておき、歴史にこだわっている今回は、日米間の年俸を構成する諸要素に違いは見られるのか考えてみたいと思います。ここでも樋口先生の説に学びます。

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2009年12月16日 (水)

「家族が移籍する」日本的移籍論

【「日本的NPB」の探求・5】
「家族がいなくなる」日本的移籍論

前回までで、日本人の根底には「和する」ことを好む意識があり、「社会共同体意識」に貫かれた社会を形成してきたことが分かりました。今回からは、この意識と現代のNPBに見られる特色との間に相関関係はあるのかを探ってみます。

全てを「家族」に
隣人を生死の運命を共にする存在ととらえ、力を合わせて生き抜いていこうとする姿勢。古代より中心産業であり続けた稲作には、その栽培過程そのものに、農民たちの協力なしには成し遂げられない要素が含まれていたことは前述の通りです。これにより、特に村単位で人々の結束は強まりました。
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2009年12月15日 (火)

「和する人々」が築いた社会

【「日本的NPB」の探求・4】
「和する人々」が築いた社会

諸々の事情から、周囲の人々と「和を以て」接する事をよしとしてきた日本人。皆がそうした姿勢で暮らした時、その精神はどんな形、どんな社会となって現れるのでしょうか。こうした民俗学的な部分も含む日本人像については、樋口清之氏の独壇場であるように個人的には感じます。

「和する人々」の生きる社会
簡潔にまとめますと、
「社会共同体意識を共有した社会」
となります。周囲と自分は運命共同体である。だから皆で協力していこうではないかという意識に支えられた社会です。

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2009年12月14日 (月)

「和」を欲する理由

【「日本的NPB」の探求・3】
 「和」を欲する理由

前回は、日本人が殊更に大事にしてきた精神として、和=話し合い尊重主義があることにふれました。次段階としては当然、どうしてそうなったのか、という疑問が出てきます。いくつもの理由が考えられますが、諸先生方は次のような説をあげておられます。

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2009年12月11日 (金)

和をもって貴し

【「日本的NPB」の探求・2】
 

巨人・清武代表の著作(巨人軍は非情か)の一節に、氏が韓国野球委員会(KBO)・河日成事務総長と会談した際のエピソードが収められています。
韓国が北京五輪での勝利をめざすべく、国内リーグの試合球やストライクゾーンの改変などの改革を、日本では考えられないすばやさで実行してきたことに触れると、河事務総長はこんなことを指摘したそうです。
NPBは議会制民主主義だから、物事を迅速に決められないのではないですか」
日本の議会制民主主義は時間がかかります。それぞれにいいところもダメな点もあるが、韓国は大統領制だから即決です。簡単に変えることができる」

確かに日本人の特徴の一つであるように思われるこの点を、歴史的に見るとどうなるのでしょうか。
作家の井沢元彦氏梅原猛氏大石慎三郎氏らの対談で語られていることですが、どうやらこの考え方はかなり昔の日本までさかのぼることができる。というより、ずっと日本人の思想の核であり続けているといっていいものであるようです。

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«日本的!?FA事情